キカガク プラットフォームブログ

株式会社キカガクのプラットフォームブログです。エンジニアやデザイナー、プロダクトマネージャーなどが記事を書いています。

プロダクト改善のために取り組んだこと

こんにちは、プロダクトデザイナーの narumo です。普段は、「キカガク for Business」という法人向けサービスのデザインを主に担当しております。

株式会社キカガクのデザイナーは、新しいサービスの開発に携わりつつも UIUX 改善に重きをおいて日々デザイン業務に取り組んでおります。今回、お客様に快適にご利用いただけるサービスを提供するために行ったプロダクト改善の取り組みについて 2 つご紹介したいと思います。

目次

セルフユーザビリティテストの実施

まず初めに、取り組んだことはセルフユーザビリティテストです。ここでいうセルフユーザビリティテストは、開発チームのメンバーが各自でプロダクトを改めて全体的に使用して簡易的にユーザビリティテストを実施し課題発見をしてみたと捉えていただければと思います。

セルフユーザビリティテストを実施した目的

セルフユーザビリティテストを行った目的は、いきなり本来のユーザーを被験者としたユーザビリティテストに費用をかけて実施する前に、粗削りでも検証と改善のプロセスをまわしてプロダクトの課題を発見するためでした。制作していると創ることに集中してしまうので、客観的にプロダクトを見る時間を設けることで課題を発見することもあると思い、一人でも実施できるセルフユーザビリティテストをデザインチームと開発メンバーを巻き込んで実施しました。

セルフユーザビリティテスト実施のながれ

大きくは下記のながれで行いました。

  1. 調査結果をまとめるシートを用意する
  2. プロダクトをデスクトップサイズとスマートフォンサイズでそれぞれ自由に徘徊し、課題をシートに記入する
  3. デザインチームで洗い出した課題について開発側の対応なのかデザイン改善案を用意すべきなのか確認する
  4. プロダクトマネージャーと開発対応可否について話し合い、優先順位をつける

実施方法については、シナリオは用意せずデスクトップとスマートフォンの画面それぞれ徘徊して、プロダクトごとにあらかじめ用意した下記の内容のテーブルに気付いた点をまとめました。「開発対応 or デザイン対応」と記載した列は、実装のみで解消するものには「開発対応」とし、デザイナー側で改善案を提案すべきものについてはデザイン対応と記載します。「課題の詳細」の列には、操作中にストレスを感じたことや使いづらいと感じたことを記載しますが、自分以外のメンバーがぱっと指摘内容が理解しやすいようにテキストで記載したのみで分かりづらいところは別途メモなどにキャプチャー画像を添付して置くようにしました。実施後は、 プロダクトマネージャーに調査した内容を共有しバックログに起票すべきかどうか判断をしていただき、起票すべきと判断されたものは優先順の高いものから対応するという流れで行いました。

課題記載シート

セルフユーザビリティテストを実施してみて

実際にセルフユーザビリティテストを実施してみて、「キカガク for Business」や「キカガク Learning」の学習プラットフォームについては機能としては存在するけれどうまく活用しきれていないのではないかと感じたことや、ユーザーに達成してもらいたいゴールに対して次の道筋を示せるような UI になっていないなどが特に問題点として感じられました。またセルフユーザビリティテストを実施したことで、軽微なところではありつつ使いづらさをすぐに解消できそうなことを発見できたり、実際のユーザーでユーザビリティテストを実施した時に検証すべきこととして事前に目星をたてることができたと感じました。

法人向けサービスのユーザーインタビューの実施

セルフユーザビリティテストを実施した後に取り組んだことは、「キカガク for Business」についてのユーザーインタビューです。定量調査は以前から実施していたのですが、定性調査は法人向けサービスではまだ実施したことがなく、お客様の満足度を向上するために今後どうプロダクトを改善するべきなのか数字だけで分析しきれなかったことを定性調査も実施して改善に活かしたいと法人向けサービスのユーザーインタビューを実施するに至りました。

ユーザーインタビュー実施のながれ

調査設計は今回私が担当し、下記のながれで進めました。

  1. ユーザーインタビューの目的を明確にする
  2. 対象者の選定
  3. お客様理解のため、事前調査を行う
  4. リサーチクエスチョンとインタビューガイドを用意しメンバー間で確認
  5. インタビュー前に予行練習

実施するにあたりまずはプロダクトマネージャーとデザイナー間で打ち合わせをして、ユーザーインタビューを実施する目的を明確にするところから始めました。話し合った結果、下記を目的として設定しました。

目的

  • 管理者側と受講者側の両者ヒアリングを行い、利用者の状況とニーズを理解する
  • プロダクトの課題を発見し品質向上に繋げる
  • 新しく追加した機能について検証する

今回のユーザーインタビューは、オンラインのみの実施で普段ご利用いただいている企業 3 社から 2 名ずつ計 6 名の方を使用歴問わず選定し実施しました。

所用時間40分の、限られた時間の中で特に聞くべき内容を絞り込むため、サービス導入に至った背景や NPS やアンケートのコメントの内容も踏まえ深堀りして聞くべきことを確認したり、質問して答えがわかることは聞かないなどリサーチクエスチョンを用意する際の参考にしました。

参加メンバーはプロダクトデザイナー 1 名とデザインチーム 2 名の 3 名体制で、インタビュアーと記録者の他に観察者をローテーションで行いました。リサーチクエスチョンについて、各社ご利用の機能が異なるので会社ごとに準備し、15〜20 問ほど用意しました。ただ時間も限られるので質問に優先順位をつけて必ず聞くべき内容については以下で決定しました。

  • 普段の利用状況について
  • 利用いただいている時に戸惑ったこと
  • 利用前と利用後の変化
  • 今後期待すること

ユーザーインタビューを実施してみて

商談の際には管理者の方から間接的にお話を伺うことはあっても現場でご利用頂いている方にも直接お話をうかがうのは初めてだったので、セルフユーザビリティテストで課題にあげていたところはユーザーも戸惑ったことや不満に感じていていたこととしてお話してくださった一方で開発側目線では知り得なかった課題を発見することができました。また伺った内容についてすぐにでも改善すべきことについては、インタビュー実施中でも改善にまわしており、長期的な課題についてはチームで改めて検討し対応することとし調査中でもアクションに繋げられたことが良かったと感じました。

ユーザーインタビューの実施自体について振り返ると、最初は用意した質問をひたすら聞く形になってしまい、ご回答頂いたことに対して深堀りできていなかったり、質問が抽象的で答えづらそうだったなど反省点がありました。そのため、インタビュー直後に必ず振り返りを行って質問の流れが不自然だったところや後で全部のインタビューを終えた後に分析しやすいように、次のインタビューで改善すべきことや伺った内容からキーワードの抽出を行い記憶が新しいうちにまとめるように改善しながら進めました。また、個人向け学習プラットフォームとは違って使用されている機能が会社ごとにカスタマイズされているのでお客様理解のために事前調査をした上で質問を汎用的にではなくお客様のご利用していただいている機能に合わせて準備できたことが良かったと思いました。

まとめ

プロダクト改善のためにデザインチームが行った取り組みとして、セルフユーザビリティテストやユーザーインタビューを実施したことを紹介させていただきました。記事を読んで頂いた方で、株式会社キカガクのデザイナーの詳しい業務内容に少しでも興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら下記職種で募集をしておりますのでお気軽に面談でお話ができたらと思います。

プロダクトデザイナー(正社員)

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コミュニケーションデザイナー(正社員)

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ご応募、心よりお待ちしております!