株式会社キカガクのプロダクトデザイナーの松田です。 1人目デザイナー時代から採用を経て、デザイナー2名と業務委託デザイナー2名と計4名のチームとしての動きだしが始まりました。
しかし、1人体制だった時の運用をチームで同じようにやろうとしてもうまくいきません。 チームとして動いていく上でこんなことを下準備しておくべきだった!という事例をご紹介します。
はじめに
- この記事の目的
- キカガクのデザイナーの良い点ともっと伸ばしたい点を伝えたいと思います。
- 同じような状況のデザイナーの参考になりましたら幸いです。
現状のチームの構成と課題
- 現在開発チームメンバーは15名(2023年10月時点)います。その内のプロダクトデザイナーは2名(+業務委託メンバー2名)でキカガクのデザイン制作を行っています。
- 採用活動によってデザイナーが増え、チームになったことでデザイナー同士のコミュニケーションを円滑にするための認識合わせをする必要がありました。
体制づくりにおいて実施したこと2点
3 - 1. どんなデザインチームにしたいか?をメンバーとディスカッションして決める
- 実施したこと:
- あるべき姿や理想像を個人視点とチーム視点で考えて言語化しました。
- なぜやるか:
- ビジョンを作り基盤とするため
- 【1.】今やるべきこと、求められていることが何かを考え、そこに自己成長を重ねあわせて明文化するため
- 【2.】役割意識、課題の認識と目標設定の意識付け、チームとして運用するにあたっての最低限のルールを明文化するため
- 【3.】モチベーションが下がった時に見返して、やる意義を見出すものにするため
- ビジョンを作り基盤とするため
- やってみて:
- 良かった点としては、デザインチーム体制を開発メンバーや社内に周知が必要なタイミングに、このシートを基盤にして構築することができたので迅速に対応できました。また目標設定の判断材料としても機能したと感じています。特に1の自分の成長と組織への還元のバランスは大切にしていきたいと考えています。
- 今後の改良点としては、理想実現に向けての具体的なアクションプランを掘り下げてより解像度を高めていくことだと考えています。キカガクでは ToB と ToC プロダクトを持ち、ユーザー体験が両プロダクトを循環して、「学び続け活躍に繋げる」世界観を持っています。デザインチームとしてプラットフォームを俯瞰してより良い体験作りをしていくためにチーム体制をアップデートしていきたいと思います。
- 実施したこと:
3 - 2. デザインの流れなど、今までの自分のやり方を見直す
- 実施したこと:
- UI デザインの流れを洗い出し、メンバーと確認する
- 流れを可視化したイメージ
- UI デザインの流れを洗い出し、メンバーと確認する
- なぜやるか:
- メンバーとの認識のギャップをすり合わせ、従来のやり方を見直して改善するため。
- やってみて:
- 改めてデザインの流れをすり合わせると、開発現場によって認識が微妙に異なる部分があることを認識しました。円滑に進めていくためには、ギャップへの違和感を伝え合うことが重要だと感じました。
- 不明点や違和感を解消するためにも、思ったことを飲み込まず言語化してコミュニケーションできる環境であることが重要だと感じました。キカガクのプロダクトは今までのデザインもプロセスも柔軟に変化してよりユーザーにとっての価値向上のために進化を目指しています。仕組みを改善していくために、ちょっとしたこともすぐ言い合える環境づくりへの意識向上に繋がりました。
- 反省点としては、新メンバーにもっと今までのデザイン開発プロセスをアウトプットしてもらうきっかけを作れると良かったと思っています。制作事例だけではなく、業務プロセスへの考え方や今までの経験を通して、現状の課題をピックアップしてもらうことも必要だと感じました。キカガクではオンラインランチも盛んですし、デザインチームでもナレッジ共有会を積極的に行うなど、コミュニケーションの機会が多くあります。そのような場を活用してコミュニケーションの質を高めることに取り組んでいきたいと思います。
- 実施したこと:
まとめ
- 体制整備の最初のステップ
- 個人視点とチーム視点のビジョンの策定する
- 運用を見直すための今までのやり方を発散する
- キカガクのバリューの中に「Be As One (チームで戦おう:個の力では成し得ない大きなミッションを チームで支え合い、一丸となり達成します。)」があります。成長していくプロダクトに対し、まだまだデザイナーは足りていません。ユーザー体験を改善するためのプロダクトデザインに注力できるよう、やるべきことを取捨選択し体制を整えている最中です。プラットフォーム全体を俯瞰できるデザイナーを目指したい、開発チームと連携しながらユーザー体験の向上に取り組みたいプロダクトデザイナーを募集中です。興味がある方はぜひ Wantedly からカジュアル面談をお願いします。
参考書籍
- 「チームのことだけ考えた――サイボウズはどのようにして「100人100通り」の働き方ができる会社になったか」青野 慶久
- 「デザイン組織の作り方 デザイン思考を駆動させるインハウスチームの構築&運用ガイド」ピーター・メルホルツ, クリスティン・スキナー他
- 「ヤフーの1on1―――部下を成長させるコミュニケーションの技法」本間浩輔